導入事例:第24回 日本救急看護学会・学術集会
【イベントレポート】新たな外傷看護教育へのチャレンジ!VRワークショップを日本救急看護学会学術集会で実施
AMED研究事業
本VRセミナーは、ジョリーグッドが採択されたAMED研究事業に日本救急看護学会が新たに参画し、進行していくプロジェクトの一環として行われました。
2022年10月14日(金)~15日(土)に開催された「第24回 日本救急看護学会・学術集会」にて、VRの導入による外傷看護教育の発展性をテーマとしたワークショップを実施しました。同ワークショップでは40台のVRゴーグルを用いて、VR動画の体験会も実施しました。今回は、その概要とパネルディスカッションの要旨をダイジェストでお伝えします。
VRセミナー概要
テーマ:『VRを導入した新たな外傷看護教育へのチャレンジ-「見る」から「体験する」へのシフトチェンジが与える学習効果を考える-』
日時:2022年10月15日(日)13:25 - 14:55
会場:TFTビル(東京都江東区有明3-11-1)
(演目名)
①WEB版セミナーの「成果」と「課題」と「これから」… 山中雄一 (京都大学医学部附属病院)
②VRを活用した臨床教育の現在と未来…細木豪 (株式会社ジョリーグッド)
③VRを活用した臨床看護教育の可能性…冨岡小百合 (大阪府立中河内救命救急センター)
④救急救命士教育へのVirtual Reality活用の現状…鈴木健介 (日本体育大学大学院 保健医療学研究科 救急災害医療学専攻)
⑤VRを導入した新たな外傷看護教育へのチャレンジ-「見る」から「体験する」へのシフトチェンジが与える学習効果を考える…苑田裕樹 (令和健康科学大学)
(パネルディスカッション登壇者)
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座長:佐藤憲明先生 (日本医科大学付属病院)
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座長:小池伸享先生 (前橋赤十字病院)
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山中雄一先生 (京都大学医学部附属病院)
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冨岡小百合先生(大阪府立中河内救命救急センター)
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鈴木健介先生 (日本体育大学大学院 保健医療学研究科 救急災害医療学専攻)
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苑田裕樹先生(令和健康科学大学)
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細木豪(株式会社ジョリーグッド)
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VRコンテンツを体験する参加者の皆さん。
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講師はタブレット端末を用いて映像の操作を行います。
パネルディスカッション・質疑応答要旨
(鈴木)先ほどVR講義を見せていただき、プライマリー・サーベイのところで1回目は標準的なやり方、2回目は学習者本人に判断させるやり方は素晴らしいと思いました。視覚的に判断する教材を作ることで技術の向上が期待できると感じました。
(佐藤)VR技術によって認知症当事者の立場になって周りの人の接し方を体感することができました。今回のVR体験授業では、優しさ、思いやりの大切さと、認知症の人が見ている世界、感じていることを学ぶことができました。
(会場より)看護師がVRを当たり前に使って教育できるようになるまでに、どれくらいのスパンを考えていますか?
(細木)ご質問ありがとうございます。我々が考えている展望として、まずコンテンツに関しては本年度を皮切りに救急看護領域を含め、基礎看護領域、それ以外の資格学習も含めて幅広く制作を進めています。今回、日本救急看護学会様にもコンテンツ制作パートナーとしてご協力いただいています。コンテンツ制作は2年ほどで整備できるよう拡充予定です。もう1つ大事なのがインフラとハードです。大容量のデータを遅延なく送れる通信網の整備、そしてVRゴーグルの普及も重要なポイントです。現在はVRゴーグルとアプリケーションをセットにしてご提供する形になっていますが、VRゴーグルがiPadぐらいの普及率になれば、いずれはアプリストアの方からダウンロードして個人で自己学習してもらえる形に展開していけると考えています。
(山中)今日皆さんに見ていただいたVRコンテンツは、初学者用に作っているので、ゆっくりに感じたかと思います。VRでは情報量が多すぎると認知負荷になってしまうので、過負荷にならないような情報量と、スピード感を検討しているところです。今後も皆さんからの感想・フィードバックを聞かせていただき、最適化をしていきたいと考えています。
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以上、日本救急看護学会学術集会のワークショップでも多くの方にVRを体験していただき、その可能性を実感していただくことができました。オペクラウドVRプロジェクトでは、今後も看護領域をはじめとするVRコンテンツの拡充を図るとともに、VR遠隔臨床学習プラットフォームの完成を目指してまいります。ご期待ください。